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ひと言に「断熱」と言っても、住宅の断熱にはいろいろな種類と方法があり、リフォームする箇所の優先順位もあります。
まずはリフォームの優先箇所についてお話していきます。
断熱リフォームの優先順位
ここで説明する断熱リフォームの優先順位とは、住宅における熱の損失率・侵入率の高い箇所を優先的に断熱しようということです。
熱の損失率・侵入率の高い箇所を優先して断熱することによって、夏も冬もエコで快適な住宅が手に入ります。
もちろん必要な所をすべてリフォームできればいいのですが、リフォームにはお金がかかるもの・・・。あれもこれもぜーんぶというのは難しいですよね?
そこで、優先すべき点をしっかりと抑え、ご家族の希望などもきちんと検討された上で、リフォームを考えていただきたいと思います。
住宅の熱はどこから逃げていくのか
住宅の熱侵入・熱損失は夏と冬で数字の変化はあるものの、1番目は窓などの開口部、2番目は壁になります。
夏の外部からの熱侵入と、冬の外部への熱損失を見てみましょう。
夏の熱侵入
1位:窓(開口部) 71%
2位:壁 13%
3位:屋根・天井 9%
4位:床 2%
その他 5%
冬の熱損失
1位:窓(開口部) 48%
2位:壁 19%
3位:床 10%
4位:屋根・天井 6%
その他 17%
体感温度で変わる快適さ
夏の熱侵入と冬の熱損失のお話をしましたが、この数字がすべてというわけではありません。
温かい空気は上に移動し、冷たい空気は下に移動します。
特に冬場は室温は低くないのに足元がひんやり。寝るときまで靴下が手放せないなんて方も多いのではないでしょうか。
それは、体感温度が低いから → 体感温度が低いのは床の表面温度が低いから → 床の表面温度が低いのは、きちんと断熱がされていないからなのです。
人が快適と感じる温度は20℃~22℃と言われています。家の中では、床は常に触れている場所であり、断熱されていない表面温度の低い床は体温を奪います。
このことを考えると、床の断熱の優先順位は上がってくるような気がしますね。
体感温度の計算式
体感温度とは、人が肌で感じる暑さや寒さの感覚を数字にしたものです。同じ気温でも、風があるのとないのとでは、温度の感じ方は変わってきますよね?体感温度は風の影響の他にも、湿度・体調・年齢・代謝・服装などでも変わってきます。
感覚を数値化したものなので基準ということにはなりますが、室内での体感温度は、次の計算式で表すことが出来ます。
体感温度を上げるには、室温を上げるか・・・表面温度を上げるか・・・。
断熱されていないお家は、1つの部屋でも壁・天井・床付近で室温にむらが出来てしまうので室温を上げるのは効率がよくありません。
表面温度を上げる努力をしたほうが、効率が良さそうですね。
断熱性能の低い住宅
《上の画像より》
断熱性能の低い住宅で、室温が22℃、壁・天井・床の表面温度の平均が10℃でした。
すると、体感温度は16℃ということが分かりました。
6℃の差は辛いですね・・・。
熱侵入・熱損失がダントツ1番の窓(開口部)の断熱リフォームから考え、表面温度を上げていくことで体感温度が上がり、快適な住宅に変身していくというわけです。
まとめ
断熱リフォームにおいての優先順位は
夏の熱侵入、冬の熱損失を考えたリフォームが大切!
室温は高いのに足元が寒い・・・体感温度を上げる=床の表面温度を上げる!
体の熱を奪う床の断熱も大事!
お金がかかることだからこそ、断熱リフォームする箇所の優先順位は大切ですね。
また、お家によって寒さを感じる場所は お風呂であったり、トイレであったり、キッチンであったり・・・様々。夏場は、熱が上へ上へと移動していくので2階の寝室が暑かったり・・・。
どこをどんな方法でリフォームすればご家族の悩みを解決できるのか、難しいところですね。
今回の記事は知識の1つとして、信頼できる業者さんに相談し、みなさんの寒さや暑さのお悩みが改善されれば嬉しいです。
テオリアランバーテックでは、セルローズファイバーを使用した断熱リフォームを行っております。
長野の寒ーい冬には、引っ越し不要の『床下断熱リフォーム』!気になることがありましたら、お気軽にテオリアランバーテックまでお問い合わせくださいませ!(^^)/
執筆者
Ikeda |
寒さは苦手な夏生まれ女子。断熱・シロアリ・エクステリアを勉強中。 ふわふわかわいい『セルローズファイバー』、寒い住宅の原因や対策などなど・・・ 体もお財布も温める情報を発信していきます! |